歯科口腔外科
歯科口腔外科とは
口腔内で外科手術が必要な治療の総称です。歯科医院で行われる主な外科手術には、骨の中に埋まっている親知らずの抜歯や、歯肉切除や骨移植などの歯周外科、インプラント手術などのほか、顎関節症のようなあごの症状や、口腔内にできる腫瘍(ガンも含む)の診断や治療、歯や口、顔面に負った外傷の治療などを含みます。
当院で対応している歯科口腔外科疾患
当院では、一般歯科では対応していない抜歯が困難な親知らずへの対応をはじめ、次のような疾患の診断や治療を行っています。
基本的に、第1・3火曜日の午後、第2・4木曜日に口腔外科専門医に来てもらい、開業医レベルでは難しいような症例等でも対応できるようになりました。
●親知らずの抜歯
親知らずは、横になっていたりあごの中に埋まっていることが多いため、抜歯の際に血管や神経を傷付けてしまう恐れがあります。複雑に生えている親知らずの抜歯は特に難しく、大学病院や症例経験が豊富な歯科医師、歯科口腔外科が得意なドクターでなければ対応できないケースが多いです。当院の歯科口腔外科では、埋伏している親知らずの抜歯に対応しています。
●歯根端切除
歯根の先に炎症(根尖性歯周炎)が起きた場合、通常は、歯を削って穴をあけて治療します。多くの場合はこの根管治療で治りますが、通常の根の治療では治らないケースや通常の治療が不可能なケースは、外科的に根の先を切断・除去する必要があります。それが歯根端切除術です。
●インプラント
インプラント治療には、さまざまな外科的手術が伴います。インプラント体を埋入する手術も外科治療ですし、あごの骨が足りないときにインプラントを可能にするために行う増骨手術も外科治療にあたります。
●口内炎の治療
口内炎とは、お口の中の粘膜に起きる炎症の総称で、原因や症状はさまざまです。通常は1週間程度で自然に治癒しますが、重度の口内炎や難治性の口内炎の場合は、ステロイド軟膏やレーザー治療を行います。ただし、全身的な病気に起因するものが稀にありますので、その場合は疾患に対応した専門医の治療が必要です。
●口腔内の粘膜疾患(悪性新生物を含む)の診断
口腔粘膜疾患には口腔粘膜のみに生じる病変のほか、全身疾患の部分症状として口腔粘膜に症状を現す場合、中には悪性腫瘍の場合など、さまざまな原因や症状があるので注意が必要です。
「ちょっと口の中が荒れているだけ」「ぶつぶつができているけどすぐに治るだろう」と放置せず、まずは「診察を受けること」が大切です。当院は、良性・悪性の診断や、疾患の種類や原因に関する診断をし、治療が必要な場合は適切な治療が受けられる大学病院等をご紹介しますので、まずはご相談ください。
●顎関節症の治療(理学的療法、レーザー等)
顎関節症(がくかんせつしょう)とは、咀しゃく時にあごが痛かったり、あごが痛くて口を大きく開けられなかったり、口を開けたときにあごの関節で音が鳴るなどの症状が現れる疾患です。顎関節症の原因は、噛み合わせ、歯ぎしり、ストレスなどさまざまで、それらが複合して起こる場合もあります。
病態や症状によって治療法はさまざまですが、当院では理学療法やレーザーによる治療に取り組んでいます。
●外傷歯の治療
人と衝突した、転んだ、殴打された、交通事故にあった、スポーツをしていてぶつかったなど、外部から歯に強い力が加わると、歯と歯周組織にさまざまな影響があります。
状況によっては口腔内で、脱臼、破折、歯の埋入、歯の神経の損傷、歯を支える歯槽骨の骨折などが起こるケースもあります。そういったときの口腔内の診断・治療に対応していますので、異常や違和感を覚えたときにはすぐにご来院ください。緊急のケースは、予約がなくてもすぐに対応いたします。